ホットギミックガールミーツボーイ 2回目の感想

6/28、2回目の感想です。ネタバレあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初めてみたとき(6/12)は、とにかく喉を緩やかに締め上げられていくような苦しさがあって、理屈じゃない本能で殴ってくる勢いに打ちのめされて、あまり冷静に見ることができなかったと思っているのですが(むしろ冷静じゃなくすることが狙いなのかもしれない)、今回は初回よりは落ち着いて見られたと思ってます。

 

今回は、3つの初恋と謳っているけれど、結局誰が初ちゃんの初恋なのか、そして桜田ひよりちゃんがおっしゃっていた、冒頭と最後の初ちゃんの顔に注目してみよう!と思って挑みました。

 

じゃあ冒頭の初ちゃんの顔がどうだったかっていうと、まさに自信の無い1人の女の子の顔でした。自分の中に芯がない、というか。

 

成田初ちゃんをすっぴんで演じるという要素はこの作品にかなり大きな影響を与えているなと改めて。この映画の生々しさを演出しているというか。

脱線してしまうかもしれないけど、ストーリー自体にリアリティはなくて、でも映像で観るとなぜか生々しくて湿っぽい。すっぴんもそうですが、おそらく色々な細かい演出だったり編集だったりでそうなっているのかな。

 

あと、梓と初が2人で歩いてるシーンの時に、梓が「アイドルとかじゃないんだから」って言うんです。アイドル的存在のM!LKの板垣瑞生くんにその台詞を言わせるのか〜と思いました。しかも隣には現役バリバリアイドルの乃木坂46堀未央奈さんですから。なのでそこは鮮明に覚えてます。

 

堀未央奈さんの演技ですけど、やっぱりほかのキャストさんに比べるとまだ未熟なのかなと思う部分もありますが、映画中にどんどん良くなっていく感じが見受けられました。最初よりなんか、上手くなってない?みたいな。それがますます映画に入り込ませてくれる要因になってて。これからもいろんな役を演じる堀未央奈さんが見たいです。どんどん良くなっていくんですよね。舞台あさひなぐもザンビも、上手いかどうかはわからないが、存在感のある、そして見ている人の心に残る演技をするなと思っていました。本当にこれからが楽しみです。

 

初ちゃんとどの男の子のシーンが好き?って聞かれたら、迷わず梓とのスタジオのシーンです。

間宮さんも言っていたように、板垣瑞生のイメージビデオ?と思うくらいには画が美しくてなおかつ幻想的で。しかも板垣くんの声ってとろけてしまいそうな程甘いんですよ。それが映像に危険な程ハマっていました。

華やかで幻想的、そして山戸結希監督でなければ、映し出せなかった世界観だと思うので凄く好きです。

あと亮輝にカバン持たされて駅までいった初が帰ってきてそれを待ってた梓と座って話すシーンも凄く好きです。二分割にして異なる色をつけるのが、斬新でした。ミュージックビデオみてるみたいな。

 

亮輝とのシーンは言葉の掛け合いが多くて、その掛け合いが観ているこちら側まで何かを沸き立たせてくるような、そういう力を持っていました。特に終盤の丘のシーンは心に残っていますね。きっとあのシーンの初と亮輝が言っていたことが、この映画の伝えたいことの軸だったのかな。私はあまり亮輝にときめかないのですが、でもラブホテルで眼鏡を外した亮輝が涙を流している姿はきゅんとしました。17歳の男の子なんだな、もしかしたら1番純粋なのかもしれないと思って、可愛いなって思いました。その亮輝を見つめる初は、間違いなく亮輝を可愛いって、そんな顔で見つめていました。

 

凌の出てくるシーンはどこか暗くて、間宮さんの言葉をお借りするなら、粘っこい。この映画の湿っぽさって多分凌の存在から発生しているのでは?と思うくらい。必死に必死に初への想いを抑え込んでいるけど、それが色気として出ているというか。

でも凌って、表に出せない分一番初に対して巨大な、人に言えないくらい、それこそ閉じ込めてめちゃくちゃにしてやりたいっていう感情を抱えていると思います。そしてそれを間宮さんが目で表現してるのが凄い。

 

初めて見た時は、3人の中で選ぶなら絶対凌だ!って言ってたんですけど、今選ぶとすると梓になるかな。

あと2、3回は観る予定ではいるんですけど、おそらく観れば観るほど梓のことを好きになっていっちゃう気がします。なんか、梓って守りたくなっちゃうんです。カッコよくて、キラキラしているけど、ふと目から光がなくなったり、こどもみたいな顔したり、寂しそうだったり。梓みてると母性本能くすぐられて、初ちゃんお願いだから梓選んで…梓のこと愛してあげて…って思うくらい。梓のことをまるごと包み込んでくれる人が現れたらいいな、そう願わずにはいられませんでした。それがリナさんなのかはわからないけど。

 

ていうか、吉岡里帆さんの演技あんまみたことないけど、ちょっとムカつく役というか、ヒールが似合うってことを初めて知りました。

 

もちろん凌にもいつか良い人が現れたら…とは思いますけど、たぶん凌は初ちゃん以外好きにはなれないんじゃないですかね。だって兄妹っていう絶対に恋愛に発展できない関係にいながらずっっっと好きだったし、初が亮輝に惹かれた後でも、自分が選ばれなくても、初の幸せだけを祈ってて、たぶん初への執着は一生続いていくんじゃないかな。初以外の人見えてなさそうだし。それくらいの怨念並みのものは感じました。

 

こんなに3人の男の子について語ってますけど私が1番好きなのは初と茜のシーンです。めっっっちゃ可愛い。ほっこりする。あのシーンないとまじで息切れする。癒しですよ。最近は桜田ひよりちゃんと推しメンの絡みがまじで癒しで。研音は20歳になるまで連絡先交換してはいけないらしいので、ひよりちゃんが20歳になって推しメンとプライベートで遊ぶの待ってる。

 

3人の男の子の中だったら梓が好きなんですけど、全登場人物から選ぶとぶっちぎりで茜ちゃんかも。可愛い。器用なように見えて、不器用で、本命の男の子とはどうも上手くいかなくて、お姉ちゃんのことは大好きだけど、劣等感もある。めちゃくちゃ愛おしいキャラクターです。茜推し。もし続編が作られるならば茜を沢山出して欲しい。愛おしくてしょうがないです。

 

肝心の初ちゃん、ですけど、初めて見た時、初ちゃんがわからなくて怖くて、共感できないと思ったんですけど、その感想はあまり変わらなそうです。危うくて、でもまっすぐで素直で、魔性っ気がありますよね。たぶん初が一番映画見る前とイメージが違う登場人物です。今でも、初ちゃんのことがわからないです。初ちゃんが何人もいるみたいな。でもそれって、もしかしたら私にもある部分なのかもしれない。誰といるかで、全然違う私なのかもしれない、そこは少し、共感できる部分なのかな。基本的に私が自己肯定感が強くて好き嫌いがハッキリしている人間なので、自信がなかったり、すぐ梓についていってしまったり、揺れ動いたり、そういうのはよくわからなかった、かな。

 

でも、「わからなくてもわかってよ」この台詞が強く響いたというか、スッと入ってきた台詞で。

私は好きな人、もっと言えば彼氏に対してこう思うときが結構あるというか。理屈とかそんなのはどうでもよくて、ただわかってほしい、わかってよみたいな、そういう気持ちがあるから、この台詞は一番自分に馴染む台詞でした。

 

最後の画面がモノクロになるのも良かったなあ。

型にはまってなくて、もしかしたら好みが分かれるかもしれないけれど、良くも悪くも普通の映画じゃない。

 

冒頭と比べて初の顔は、うーん、私は私である、みたいな顔をしてたというか…これはもう一回みて、また考えたい。

そして結局初の初恋は。「私の初恋は、消えちゃったんだね」「初恋って過去形にならないんだ」この台詞をどう捉えるかで変わってくると思うんだけど、(あともうひとつ気になる台詞があったけど思い出せない)私の初恋は、私が決める、的な感じなのかな。私は、梓だと思いますね。

 

でもこの映画の3つの初恋って初ちゃんの初恋ってわけじゃなくて、3人の男の子の初恋、ていう方がしっくりきます。

 

あと何回見ても、酔っ払った初ちゃんがあまりに可愛い!!!可愛すぎて、そりゃ凌もすぐ帰らせるわ…くらいの可愛さ。

 

あとこの映画見て改めて、女の子はきちんと言葉にしてくれる人に惹かれるのかなって。

初が亮輝を選んだのはやっぱりその部分もあると思うんですよね。だから初もはっきりと言葉にするようになったのかも。